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それは本当の「つよみ」ですか? 福祉施設の強みを考える時間に見つけた、「気づき」の面白さ

こんにちは、アンドナの野村です。

タネまき福祉研究所として、さまざまな福祉施設の運営サポートや、スタッフの皆さんと一緒に施設づくりを考える時間で伴走させていただいています。
組織作りには、「こうすれば必ずうまくいく!」というたった一つの正解はありません。
だからこそ、皆さんと一緒に考え、悩みながら、その施設らしい形を見つけていく過程は、いつも新しい気づきと発見の連続です。

そうした対話を重ねる中で、皆さんと「この施設の強みは何ですか?」という問いにじっくり向き合う場面がよくあります。

「新しい設備が整っていること」
「専門職がたくさんいること」
「知識や技術のあるスタッフがいること」

話し合いの序盤では、こんな言葉がよく出てきます。
もちろん、それらはとても大切なことです。
でも、皆さんと対話を続けていくうちに、「あれ? 私たちらしさって、そこだけじゃないかも?」と、新しい気づきが生まれる瞬間があるんです。

優秀な専門職が集まれば、最強の施設ができる?

理学療法士、作業療法士、看護師、保育士……。
さまざまな専門職が集まれば、自動的に良い施設ができそうに思えます。

もちろん、専門性は大切です。子どもたちや利用者さんを支えるためには、確かな技術も知識も必要です。
でも、「それだけで『その施設らしい強み』になるのかな?」と一緒に考えてみると、どうやらそう簡単な話でもないようです。


優秀な専門職がそろえば、自動的に最強のチームができるわけではありません。
それよりも、「自分たちでこの施設をこんな場所にしていこう!」という、チームの根っこにある想いの方が、実は大きなパワーを持っているんじゃないかなと、皆さんとお話ししていると感じることがあります。

技術や知識の奥にある「温度感」

技術や知識は、学び、経験し、時間をかけることで少しずつ身についていきます。

でも、そこに、
「この施設をこういう場所にしたい」
「この子たちに、こんな時間を届けたい」
「自分たちでこの場をあたたかく育てていきたい」

という想いが重なることで、その施設ならではの「色」が出てくるように思います。

施設の強みというのは、ホームページに載っている「設備」や「資格の一覧」だけでなく、そこで働く人たちが、どんな思いで日々子どもたちや利用者さんと向き合っているか。
その「温度感」の中にあるのかもしれません。

「うちの良さってなんだろう?」を探す時間の楽しさ

自分たちの職場の、どこを大切にしているのか。
何を一番の自慢にできるのか。 どんなところが、この施設らしいのか。

「うちの良さってなんだろう?」と、チームのみんなで言葉を探す作業は、とても面白い時間です。
日々の業務に追われていると忘れがちですが、改めて言葉にしてみることで、「私たちがやっていることって、実はすごいことだったんだ」と、自分たちの仕事の価値ややりがいに気づくきっかけにもなります。

答えは外にあるのではなく、チームの中にある

福祉の仕事は、決して個人プレーではありません。チームで連携し、みんなで施設という場所をつくり上げていく仕事です。

だからこそ、一人ひとりが目の前の業務を必死に頑張っていても、その方向がバラバラになってしまわないように、 「私たちは、どこに向かっているのか」 「何を一番大切にしたいのか」 を、チーム全体で確かめ合える時間がとても大切になります。

コンサルタントが外から「あなたの施設の強みはこれです」と正解を教えることはできません。
迷ったときに戻れる指針や、その施設らしい答えは、いつも現場のチームの中にあります。
私たちは、その答えを引き出すためのお手伝いをしているに過ぎません。

「子どもたちの笑顔」から、さらに一歩深掘りしてみる

施設の強みを話し合うとき、必ずと言っていいほど出てくる言葉があります。

「子どもたちの笑顔」 「安心安全な環境」

もちろん、どちらも福祉施設として絶対に欠かせない大切なものです。
でも、そこからさらに一歩踏み込んで一緒に考えてみると、とても面白い発見があります。

「『子どもたちの笑顔』『安心安全』以外に、うちの施設ならではの強みってなんだろう?」

そう問いかけてみると、皆さんの話のベクトルが、少しずつ変わっていくのです。

ハードからソフトへ。気づきが生まれる瞬間

最初は、設備や器具、資格や職種といった、目に見えやすい「ハード面」の話から始まることがほとんどです。
でも、話し合いを深めていくうちに、だんだんとこんな言葉たちが出てきます。

「そういえば、うちって子どもの『やりたい』を引き出すのがうまいよね」
「小さな反応を見逃さずに、スタッフ同士ですぐ共有してる!」
「保護者も気づいていないような、その子の素敵な姿を見つけて伝えるようにしてるな」
「悩んだときに、スタッフ同士で相談しやすい雰囲気があるよね」

つまり、話が自然と「ソフト面(日々の関わり方や関係性)」へと移っていくのです。
「あ、それってうちの強みだね!」と、皆さんの表情がパッと明るくなるこの変化の瞬間が、私はとても面白くて大好きです。

本当の「つよみ」に気づくということ

最新の設備は、お金を出せば真似できるかもしれません。
資格も、勉強して時間をかければ取得できるかもしれません。

でも、 どんなふうに子どもを見るのか。 どんなふうにチームで支え合うのか。
どんなふうに保護者と未来を共有するのか。

そういった日々の「関わり方」や「チームの空気感」は、他の施設がどんなに頑張っても、簡単には真似できません。
だからこそ、話し合いの中で見えてきたその関わり方の中にこそ、その施設らしさが詰まっているのだと思います。

それは本当の「つよみ」ですか?

施設の魅力を誰かに伝えようとするとき、私たちはつい、わかりやすいものから並べたくなります。

でも、そこで一度立ち止まって、チームのみんなで話し合ってみる。
「これって、私たちの本当の『つよみ』なのかな?」と。

そうやって問い直してみると、今まで言葉になっていなかった、その施設らしさやあたたかさに気づくことができます。
組織作りに「完成」や「絶対の正解」はありません。
日々悩み、気づき、発見していく連続です。

アンドナではこれからも、タネまき福祉研究所のサポートを通じて、現場のみなさんが「自分たちの中にある本当のつよみ」に気づき、楽しみながら施設を育てていく過程を、一緒に伴走していきたいと思っています。

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