【仕事】京都芸大×ノーサイド×稲継工務店 ~自分の見えている世界は狭い~

「自分に見えている世界はまだとても狭いことを実感した」
「表面的に見えていることがその人の全てではない」
この二つの声は、今回のアートプロジェクトを行った生徒さんの声、そして、以前「ぷろちゃれ」に参加してくださった社会人(20代)の方の声。
障がい福祉に初めて関わった、20代の若い方の気付きです。
そうですよね。いい気づきがありましたね。
と、人生の先輩のようには言えません。
私も、日々その言葉を実感しているからです。
「ぷろちゃれ」をすることで、アートプロジェクトをすることで、たくさんの気付きがあります。
私も随分長く生きていますが、世界も狭く知らないことばかり。毎回たくさんの勉強をさせてもらっています。
このプロジェクトが始まる前は、障がい福祉と無縁の芸大生にこの課題は大丈夫なのか?楽しく取り組んでいただけるのか?などなど、いろいろと考えました。
しかし、実際は、驚くほど真摯に取り組んでいただき、クオリティの高い作品が完成し、私も学び多き時間となったのです。
何よりも嬉しかったのは
障がい者アートとアートはどう違うのか?
障がい者アーティストの作品への想いをどう尊重するのか?
地域を巻き込むデザインとはどのようなものなのか?
建築現場の課題とはなんなのか?
みなさんが真剣にたくさん考えていただいたことを、発表からしっかりと感じられたこと。
答えの出ない問いを考えること。
それは、答えを出すことよりも重要で濃密な時間だと改めて感じました。
障がい福祉は特別なことではなく、普通に生きていくこと。
そのための正解などなく、たくさんの人とずっと考え続けることが大切なんですよね。

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【プロジェクト概要】
建築現場は騒音や安全面から、時に「街の迷惑者」と感じられがち。その仮囲いを「街に楽しさと豊かさを生み出すメディア」として再定義するプロジェクトが始まります。
京都芸術大学の学生がノーサイドSTUDIO(重症心身障がい者施設)のアート作品を活用し、建築現場の仮囲いをデザイン。授業の課題として、デザインの力で街の景観に新たな価値をもたらすことに取り組みます!
このプロジェクトは、学生には実践的な学びを、建築業界には新たな価値観の創出を、障がい者アーティストには社会とのつながりを提供し地域全体で楽しめる「産学福連携」の試みです。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000002.000139354.html