人種差別についての実験授業「青い目 茶色い目」
こんにちは
ぷろちゃれ管理人の野村です
GW真っ最中ですが、いかがお過ごしでしょうか?
本日の大阪は少しお天気が悪いようです。
今回は、最近見た「青い目 茶色い目」のお話です。
「青い目 茶色い目」は、1960年代にアメリカのアイオワ州の小学校で行われた、人種差別についての実験授業です。
エリオット先生は、キング牧師暗殺直後、白人の解説者の黒人に対する無神経な質問や傲慢な態度をみて、子どもたちに悪い影響があると考え、かなり思い切った実験授業を行います。
それが「青い目 茶色い目」。
クラスの子どもたちを青い目と茶色の目に分け、「青い目の子は優秀で茶色の目の子は劣っています」と話します。
青い目と茶色の目の子は話をしてはダメ、一緒に遊んでもダメ
忘れ物をしたり、悪口を言ったり、何か悪いことがあると「茶色の目だから」
上手くできたり、良い態度だったときは「青い目だから」
と、徹底的に優劣を目の色のせいだと決めて話します。
すると子どもたちに、すぐに変化が表れてきました。
あからさまに青い目の子が優位に立ち、茶色の目の子はどんどん自信がなくなり、暴力をふるう子も出てきます。そして、成績にも影響してきました。
たった数日の実験で、このような変化が起こることがとても怖くなりました。
スタンフォード大学で行われた「囚人と看守」の実験に似ています。
数日間の実験の途中で、「青い目の人が優秀だということが間違っていました。茶色の目の人の方が優秀だということが分かりました」と、青い目と茶色の目の優劣を入れ替えます。
それにより、子どもたちは、差別する側される側のどちらの気持ちも体験することに。それが救いではあるけれど、子どもたちにとってなかなか重い体験だと思います。
今の学校では許されない実験だと思うと同時に、1960年代にこのような実験を思いつき行動に移したことは、驚きでもあります。
今だったら確実にあちこちから批判を浴びていると思います。
この動画のコメント欄には、実際に行おうとした教師が、同僚に大反対されて断念したとの書き込みもありました。
今でこそ「多様性」を受け入れることが大切と言われるようになりましたが、やはり机の上で「差別はダメだよね」と学ぶだけではなく、こころで感じることが大切だと感じた映像でした。
ぷろちゃれでは、「障がい者の人権を認めましょう」と伝えたいわけでも、「彼らは素晴らしい存在です」と感じて欲しいわけでもありません。
障がいがあっても普通の人です。ただ、できないことが人より多いだけです。
参加することで、知識を得るのではなく、いろいろなことを感じたり考えたりする楽しい機会になればと思っています。