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非営利型株式会社という選択。アンドナが「利益」の先に見つめていること

こんにちは、アンドナの野村です。

アンドナの正式名称は「非営利型株式会社アンドナ」です。
「株式会社なのに、非営利?」
「利益を出してはいけない会社なの?」
「NPO法人とは違うの?」
名刺をお渡しすると、そんなふうに不思議に思われることがよくあります。

今回は、あらためてアンドナが名乗っている「非営利型株式会社」という形について、私たちの考えをお伝えしたいと思います。

非営利型株式会社は、登記上は「株式会社」です

まず、非営利型株式会社は、登記上の法人格としては「株式会社」です。
法律上、「非営利型株式会社」という特別な法人格があるわけではありません。

アンドナも、登記上は「株式会社」です。
事業を行い、対価として売上を立て、必要な経費を支払い、事業を継続していくための仕組みをつくります。
つまり、「非営利型=収益を上げてはいけない」という意味では決してないのです。

なぜ、非営利型株式会社なのか

では、なぜアンドナはあえて「非営利型株式会社」と名乗っているのか。
それは、福祉と社会をつなぐ取り組みを、一度きりのイベントで終わらせず、「続いていく形」にしたいからです。

社会貢献をするだけなら、方法はいろいろあります。
困っている人のために動く。
誰かの役に立つことをする。
よい取り組みを無償で届ける。

もちろん、それはとても尊く、大切なことです。
無償だからこそ喜ばれることもありますし、純粋な善意から生まれる活動には社会を動かす大きな力があります。
でも、何かを「事業として長く続けていく」ためには、想いだけでは難しいこともあります。

人が動くには、必ず時間と労力がかかります。
準備、調整、広報、資料づくり、移動。
一つの取り組みを形にするまでには、見えないところでたくさんの力が必要です。
それを無償の取り組みだけに頼ると、続ける人に負担が重なり、せっかくの良い活動が続きにくくなることもあります。

だからこそ、アンドナはきれいごとだけで終わらせたくないと思っています。

福祉が生み出す価値を、社会に届けたい

私たちは、福祉の現場には「社会の役に立つ価値」がたくさんあると確信しています。

障がいのある人と一緒に過ごすことで生まれる気づき。
相手のペースに合わせる力。
違いを受け止める力。
「できない理由」ではなく、「どうしたらできるか」を考える力。
人と人との関係を、時間をかけて丁寧につくっていく力。

それらは、決して福祉の中だけに必要なものではありません。
企業にも、学校にも、地域にも、そして社会全体にも必要なものです。

だからこそ、福祉の価値を「良い活動だったね」と消費して終わらせるのではなく、社会に役立つ確かな価値として届けたい。そして、その価値がきちんと対価として認められ、次の活動へとつながっていく循環をつくりたい。
その仕組みをつくるために、アンドナは「株式会社」という形を選びました。

会社の社会参加にも、多様性があっていい

ただ、これはあくまでアンドナが大切にしている考えであって、この形だけが正解だとは思っていません。

利益を追求し、雇用を生み出し、商品やサービスを通じて社会の基盤を支えている会社があります。
社会的意義を第一に考え、困っている人や地域の課題に泥臭く向き合い続けているNPOがあります。
人に多様性があるのと同じように、会社や団体の社会参加にも、多様性があっていいのだと思います。

利益を追求する会社があるからこそ、社会の経済は回ります。
社会的意義を優先する団体があるからこそ、制度の届きにくいところに手が届きます。

そして、その間に立ち、福祉と企業、学校、地域を「翻訳しながらつなぐ存在」があってもいいのではないか。
アンドナは、そんな思いで活動しています。

これは、アンドナの考えを誰かに押し付けたいということではありません。
むしろ、いろいろな会社や団体の考え方があるからこそ、社会は豊かになるのだと思っています。

利益は、次の活動を生み出すための「タネ」

アンドナは株式会社ですが、利益を最大化し、一部の人に分配することを目的にしている会社ではありません。
ここが、「非営利型」という言葉に込めている一番の意味です。

アンドナにとって利益は、次の活動を生み出すための「タネ」です。

福祉施設の魅力を伝える広報。
障がいのある人が社会と出会う機会づくり。
学校や企業と福祉がつながる企画。
新しい実践を生み出すための、時間のかかる準備や調整。

そうした次の取り組みに再投資していくことで、福祉と社会のつながりを少しずつ、でも着実に広げていきたいと考えています。

会社が生み出す利益は、お金だけではない

そして、会社が生み出す利益は、お金だけではないとも思っています。

福祉施設と企業が出会うこと。
障がいのある人の新しい役割(仕事)が生まれること。
子どもたちが、実体験として多様性を体感すること。
福祉の仕事に関わる人が、自分たちの仕事の価値を再確認し、誇りを持つこと。
企業や地域の人たちが、福祉と出会うことで新しい視点や気づきを得ること。


そうした変化の一つひとつも、アンドナにとってはかけがえのない大切な「利益」です。
お金として残る利益だけではなく、人の中に残るもの。
関係性として育っていくもの。次の機会につながっていくもの。
そうした目には見えにくい利益を、社会の中に少しずつ増やしていきたいと思っています。

正解かはわからない。でも、信じていること

この形が正解なのかは、正直わかりません。
その間に立つような形で活動することが、どれだけ社会の役に立てるのか。まだまだ試行錯誤の途中です。

ただ、ひとつだけ強く信じていることがあります。
それは、「福祉には、社会に役立つ大きな価値がある」ということです。


福祉の現場にある知恵や工夫。
人と人との関わりの中で育まれている力。
違いを受け止め、どうすれば一緒に楽しめるのかを考える姿勢。
そうしたものは、福祉の中だけにとどめておくには、あまりにももったいない価値だと思っています。

アンドナはこれからも、非営利型株式会社という独自の形で、福祉と社会を楽しくつないでいきます。
それが、アンドナにできる、ひとつの社会参加の形です。

もし、福祉と一緒に何かできないかと感じてくださる企業や団体の方がいれば、ぜひ一緒に考えさせてください。
アンドナは、正解を持っている会社ではありません。
でも、福祉にある価値を信じ、その価値を社会の中で活かす方法を、皆さまと一緒に探していきたいと思っています。

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