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【仕事】「想いをそろえる時間」──リコラのミライが育ててくれるもの

2025.11.23
重症心身障がい児デイサービス「Ricora(リコラ)」で毎月行われている理念共有の時間「リコラのミライ」。クリスマス会の準備をテーマに、段取りより“なぜ行うのか”を深く考えた2時間の学びについて、綴ります。

こんにちは、アンドナの野村です。

先日、施設運営をサポートさせていただいている
重症心身障がい児デイサービス「Ricora(リコラ)」さんで研修を行いました。

リコラさんは、児童発達支援・放課後等デイサービスを行う施設。利用されている子どもたちの約70%が、気管切開や胃ろうなど医療的ケアの必要な子どもたち。
そのためスタッフの半数以上をナースが占める、専門性の高い現場です。

「研修」と言いうより
施設の理念を共有し、みんなで目指す方向をそろえる時間 です。

私たちはこの時間を「リコラのミライ」と呼んでいます。
毎月1回、理念を共有し、各自がどう行動に落とし込むのか、リコラの未来を一緒に考える大切な場です。
私にとっても、毎回、気づきと学びのある時間となっています。
振り返れば、この取り組みももう2年になりました。

想いを伝えるための特効薬はありません。
続けて、また続けて、それでもなかなか伝わらないときもある。
思うような成果が出ないときもある。
それでも歩みを止めず、積み重ね続けることでしか生まれないものがあります。

「リコラのミライ」は、形を変えながらも、きっとリコラが存在する限り続いていく時間なのだと思っています。

クリスマス会を“なぜやるのか”から考える

今回のテーマは、3週間後に迫った大きなイベント「クリスマス会」でした。
普通であれば、スタッフ全員が集まるこの時間は、段取りの確認や準備状況の共有が中心になるでしょう。

でも、リコラはちょっと違います(笑)。

2時間をまるごと使い、クリスマス会を行う意味、ご家族に参加していただく意味、休日に開催する意味…などなど、一つひとつを丁寧に考えました。

段取りだけを整えるのではなく、“なぜやるのか”を共有しているからこそ、自然とスタッフみなさんの行動に温かさと深さが宿るのだと思います。

想いは掲げるだけでは伝わらない

これまで私自身も、他の施設でイベントに関わってきましたが、ここまで丁寧に想いを共有するプロセスを踏んでいませんでした。
「もっと早く知っていたら、もっと良いものが作れたのに」と思うこともあり、リコラさんとご一緒するたびに新しい視点をいただいています。

想いは、掲げるだけでは伝わらない。
伝え、理解し、行動に落とし込むことで、はじめて届くもの。

だからこそ、「リコラのミライ」はこれからも続けていきます。
リコラが、子どもたちとご家族にとって、より豊かであたたかい場所になるように。

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