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【仕事】「未来がない」なんて、誰が決めた?――「なくなるかべ」が変えた景色

京都芸術大学の学生さん

こんにちは アンドナの野村です。

先日の「なくなるかべプロジェクト」のお披露目会。そこで感じたことを、少しだけお話しさせてください。
なんだか、心がじんわり温かくなるような、そんな光景がそこにはありました。

まぶしい未来と、閉ざされた日常。二つの世界が交差した日

お披露目会に参加してくれた京都芸術大学の学生さんたちは、すでにマンガ家としてデビューしていたり、企業への就職が決まっていたりと、未来に向かってまっすぐに歩む姿がとてもまぶしく見えました。
これからきっと、たくさんの人と出会い、さまざまな経験を重ね、もしかしたら日本を飛び出して世界で活躍する日が来るかもしれません。
キラキラしていてうらやましい限りです✨

一方で、同じ年代のノーサイドSTUDIOのアーティストたちの未来は、少し違うのです。
彼らには、重度の障がいがあります。
そのため、日々の生活の多くを支援者のサポートに頼りながら過ごしています。
10年後も、20年後も、30年後も、今と変わらない日常が続いているかもしれません。
いつもと同じ福祉関係者に囲まれ、同じ空間で過ごす日々。
もちろん、福祉関係者は限られた人材や時間の中で、できる限りの支援を頑張っています。
しかし、新しい出会いが少なく、家族も年を重ね、少しずつ世界が狭くなっていく――それが、多くの障がいのある人たちの現実でもあります。

未来の扉を開いたのは、アートと、仲間と、笑顔だった

でも、「未来がない」なんて、誰が決めたんでしょう。

このプロジェクトが始まって、彼らの世界に、新しい空気が流れ込んできたように感じます。
大学の授業に参加させてもらい、学生さんと作品について熱く語り合いました。
そこにあったのは、「障がい者」と「健常者」という壁じゃなくて、「アーティスト同士」という、お互いを認め合うフラットな関係でした。

同世代の学生とアーティストが交流することで、お互いに見えてきたものがあります。
作品を通じて感じたこと、言葉を交わして気づいたこと、笑顔で心が通じ合った瞬間――その一つひとつが、「なくなるかべ」というプロジェクトに込められた本当の意味を、私たちに教えてくれました。

お披露目会後のごちゃまぜ交流会

「支援」が「共感」に変わる瞬間。あなたも、その輪の中へ。

今回のプロジェクトは、本当にたくさんの人が関わってくださいました。京都芸術大学の学生さん、ノーサイドSTUDIOのアーティスト、稲継工務店さん。
それぞれの想いが重なったとき、「あ、“かべ”がなくなっていくって、こういうことなんだ」って、肌で感じることができたんです。

そして、この記事を読んでくれているあなたにも、この輪に加わってもらえたら、すごく嬉しいです。

彼らにとっての新しい出会いは、福祉関係者やアンドナだけが運んでくるものではありません。
誰もが作れるものなのです。


そこには「支援する・される」という関係はありません。
どちらかが何かを渡したり、受け取ったりするのではなく、ただ同じ方向を見て、新しい気持ちや発見を「一緒に感じる」。
そんな対等な仲間だからこそ生まれる瞬間が、このプロジェクトの一番面白いところかもしれません。

もっとたくさんの経験を、もっとたくさんのワクワクを、みんなで一緒に感じていきたい。
まだ誰も見たことのない景色を、あなたとも一緒に見てみたい!そう思っています。

関係者全員集合!
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