【仕事】京都芸大×ノーサイド×稲継工務店 ~3つの賞が決まりました~

「障がい者アート×京都芸術大学生×建築会社」建築現場の仮囲いを、地域をつなぐ人気者へ!デザインで社会課題を楽しく解決する【産学福連携】のプロジェクトの進捗報告です。
1月の発表会を終え、3つの賞が決まりました!
稲継工務店賞
ノーサイド賞
アンドナ賞
どの作品も、生徒のみなさんが真摯に向き合い考えてくださったことをヒシヒシと感じるものでした。そして、芸大生のみなさんのクオリティの高さに驚かされました。
昨年12月に始まったこのプロジェクト。
学生さんたちは普通の芸大生で、ほとんどの方が、福祉や障がいとは無縁です。
いきなりの「重度障がいのあるアーティストたちとのコラボです!」という課題に戸惑われたと思います。どのように取り組んでいただけるのだろうと、一抹の不安の中のスタートでした。
しかし、初回の授業に参加して、その不安はすぐに吹き飛ぶことに。
初回の授業では、この課題の背景である障がい福祉のこと、重度障がいのある人の生活のこと、そして建築業界のことなどお伝えしました。すると、学生さんからは様々な質問が出てきたのです。
障がいのある人の生活のこと
障がい者アートとアートの違いとは
彼らは自身の障がいについてどのように感じているのか
建築現場での課題
なぜこのコラボをすることになったのか
などなど、改めてこちらも考えさせられる機会となりました。
また、障がいのあるアーティストとのオンラインでの交流も、より積極的な課題への取り組みへの後押しになったのではないでしょうか。
通常ではなかなか交わることのない、芸大生と重度障がいのある人たち。同世代の彼らがこのプロジェクトを通じて交流できたことは、お互いに良い刺激となったようです。
そして、私にとっても良い刺激となりました!
【受賞作品】
稲継工務店賞
安達杏さん「パズル型アートワーク ~多様な個性で街をつなぐ~」
ノーサイドのアート作品をパズルのピースで表現した、人と人との繋がりや多様性を感じるデザイン。

選出理由(稲継工務店より)
仮囲いの性質から、通りすがりにパッと見て理解できるか?関係している人たちがイメージできるか?という街を歩く人の視点から選考しました。
安達さんの作品からは、稲継工務店、学生さん、障がい者アーティストの全ての存在が感じられ、地域の方にも分かりやすいパズルのデザインの明快さがあり、関係者全員の繋がりを感じました。難しい課題の中、それぞれがパズルのピースとなり、多様性を感じられる素晴らしい作品です。
ノーサイド賞
Iさん「From the NOSIDE! to the world.」
「遠いところで自分の作品が使われたら嬉しい」アーティストの想いを表現した、躍動感あふれるデザイン。

選出理由(ノーサイドより)
「ノーサイドから世界へ」という、ノーサイドのアーティストの作品が世界に広がることをコンセプトに作っていただき、障がい福祉の世界から外に飛び出していくイメージを感じました。
デザインのインパクトがあり、派手な色使いにノーサイドっぽさを感じるデザイン。このようなデザインを自分たちでも作りたかったと、思わせてくれた作品です。仮囲いの実装に選ばれなかったとしても、何かのデザインに使わせていただきたいと思うくらい素敵です!
アンドナ賞
森本昌樹さん「まちいろプロジェクト」
仮囲いをラッピングに、これから建築される建物をプレゼントに見立てた、ストーリーを感じるデザイン。

選出理由(アンドナより)
森本さんの作品はノーサイドの作品が目立たないのですが、発表でこのデザインに至った経緯を知りアンドナ賞に決めました。
街の邪魔者である仮囲いを包装紙に見立て、建築される建物がプレゼントという発想がとても新鮮で、ステキな発想だと感じたのです。ストーリーを感じるデザインに、課題に対する真摯な想いを感じると共に、この先のわくわくする未来も想像できます。
今回、実装される仮囲いのデザインに選ばれたのは、安達杏さん「パズル型アートワーク ~多様な個性で街をつなぐ~」です。
これから、この作品を更にバージョンUPさせたものが、実際の仮囲いになります。
お披露目は、5月か6月頃になる予定です。
お楽しみに!
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【プロジェクト概要】
建築現場は騒音や安全面から、時に「街の迷惑者」と感じられがち。その仮囲いを「街に楽しさと豊かさを生み出すメディア」として再定義するプロジェクトが始まります。
京都芸術大学の学生がノーサイドSTUDIO(重症心身障がい者施設)のアート作品を活用し、建築現場の仮囲いをデザイン。授業の課題として、デザインの力で街の景観に新たな価値をもたらすことに取り組みます!
このプロジェクトは、学生には実践的な学びを、建築業界には新たな価値観の創出を、障がい者アーティストには社会とのつながりを提供し地域全体で楽しめる「産学福連携」の試みです。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000002.000139354.html