【仕事】一人で死んでほしくないんです
こんにちは ぷろちゃれ管理人の野村です
ぷろちゃれでは、「障がい者」と一括りではなく、一人の個人として利用者さんのことを知っていただきたいとの想いから、一人の利用者さんの人生をじっくりお伝えする時間を作っています。
その方の生まれたときのこと
障がいが分かったときのこと
どんなふうに育ってた来たのか
何が好きで何が嫌いなのか
その方の人柄を知っていただく時間です。
そのための資料を作成するためには、お母さんとじっくりと時間をかけお話をさせていただいています。
障がいのある方の生活の話になると、兄弟との関係のお話も出てきます。
兄弟のことも、障がいのある方の上にいるのか、下にいるのかでも、お母さんの想いは変わってきます。
そして、もちろん、どのお母さんも同じ考えではなく、上に兄弟がいるからとか、下だからとまとめることはできません。
今回、お話しを聞かせていただいたご家族は、利用者さんの下に兄弟児さんがいます。
お母さんは、下に兄弟を作ることをとても迷ったとのこと。いろいろなことを考え、何年もかけて生む決心をしたそうです。
そして、一番大きな想いは「娘が、死ぬときに一人で死んでほしくないと思ったからです」と、おっしゃっていました。
親が先に亡くなった後、一人ぼっちで死んでほしくない。兄弟に生活の面倒を見て欲しいわけではなく、その負担は絶対にないようにする。ただ、死ぬときだけは誰かがにそばにいてあげて欲しいとの想いです。
娘さんはまだ8歳。脳の疾患が原因で下半身に障害があり歩くことができず、重度の知的障がいもあります。70年後80年後のことを考えたお母さんの言葉。
その未来が、少しでも明るくなるお手伝いを、アンドナができたらと思っています。
もちろん、障がいのない方もひとりで生きている人はたくさんいて、亡くなるときに家族のいない方も多くいます。しかし、多くの健康な方は、自身の選択の結果その人生を送っているのだと思います。
重度の障がいのある方は、生き方を自身で選択することは難しく、受け入れ先も多くはありません。新たに家族を作ることも難しい。一緒に生きていく友人を作ることすら難しいのが現状です。
お母さんとお話をすると、利用者さんがそれぞれ違うように、お母さんも家族もいろいろです。あたりまえですが、そんなことを感じることができます。
資料を作るために始めたお母さんとの時間。
私にはとても大きな学びになっています。
「ぷろちゃれ」では、その想いをみなさんにお伝えしています。