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映画「チョコレートな人々」~温めれば何度でもやり直せる~

2025.03.07
チョコレートな人々 公式サイトより https://tokaidoc.com/choco/

こんにちは ぷろちゃれ管理人の野村です

障がいのある人たちが作る高級チョコレート「QUON チョコレート」の物語。
全国に40店舗を展開するチョコレートショップ。前身は、代表の夏目さんが3人の障がいのある人たちと始めた小さなパン屋さん。
その20年間を記録したドキュメンタリー映画です。

障がいのある人たちの賃金はとても低いのが現状です。
就労を目的とした就労継続支援B型事業所の月の平均工賃は、約14,000円。
その原因は、できることが少ないこと、緩めの納期の設定が必要なこと、そもそも依頼される仕事が低単価、仕事をするためのサポートが上手くできていない、などなどたくさんの課題があるのです。

その工賃を上げていきたいと、奮闘する代表の夏目さん。
始めは小さなパン屋さんから、そして今では40店舗を展開する高級チョコレート展へと広げ、工賃も重度の障がいのある人も5万円(軽度の人はもっと多いと思われます)の工賃をもらえるほどになっていました。

情熱的な夏目さんだからこそ20年間続けてこられたのだと思います。
しかし、その過程ではたくさんの問題にぶち当たり、苦悩することに。

中でも印象に残ったのは、パン屋の看板娘だったみかちゃんのこと。
障がいで自身の気持ちをコントロールできないみかちゃんと、そこをうまくサポートできなかった夏目さん。結局みかちゃんはパン屋を退職することになるのです。
最後の話し合いの際に、みかちゃんのお母さんから夏目さんに放たれた「もっと大人になってください」の言葉が心に残ります。

障がいがあってもなくても仕事として頑張ろうよ!と、若くエネルギッシュにみかちゃんを引っ張る姿勢の夏目さんに、お母さんは「みかが障がい者だということを常に忘れないでください。健常者として扱わないでください」と。

仕事をするということは、労力に対して賃金が発生するということ。
障がい者だからと甘えるのなら、仕事をするのは難しいです。
でも、それをいかに上手くサポートしていくのかが障がい福祉に関わる人の役割です。
ただ厳しくすればいいというのでも、甘やかせばいいというのでもありません。

それは、一般雇用にも通じるものがあるのではないでしょうか。
障がい福祉の現場で働く人から学ぶことはとても多いと感じています。それと同時に、福祉で働く人も一般社会を学ぶことは大切です。
そこをうまく繋げていけたらと、「障がい福祉と社会を楽しくつなげる」役割のアンドナとしては思います。

この映画は、障がい福祉のドキュメンタリーではあるけれど、世の中のみなさんのドキュメンタリーでもあるのです。

チョコレートな人々 公式サイト
https://tokaidoc.com/choco/

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